2019年7月22日月曜日

衰退する日本 3

 税金は法人税、所得税を問わず国民のおカネを吸い上げる働きがある。
 なんのために吸い上げるか。政府は社会保障費などの財源のためであると説明するが本当にそうなのだろうか。
 政府は法人や個人と異なり通貨発行権がある。財源をすべて国民から吸い上げた税金で賄わなければならないという説明には無理がある。財源の一部の説明をあたかも全てであるかのように説明する。
 税について国家と国民のコミュニケーションはないに等しい。

 民主党政権(2009~2012)のとき期待に反し国民の失望は大きかったが自民党政権に代わっても経済が好転したとは言い難い。名目GDP推移から安倍政権の実績は民主党以下であることが分かる。


IMFデータ(World Economic Outlook Database)ガベージニュース描画
↑ 主要国名目GDP(2019年時点の上位10か国(米ドルベース)、IMF予想含む、兆米ドル)
主要国名目GDP(2019年時点の上位10か国、IMF予想含む兆米ドルベース


 重要な指標である実質賃金が安倍政権になって激しく落ち込んでいることが見て取れる。

月間給与前年度比増減率(事業規模5人以上)
厚生労働省発表H19.5.19




 
 民主党政権(H21~24)は「コンクリートから人へ」で公共事業費を削減した。グラフに示すように安倍政権は「コンクリートから人へ」をそのまま踏襲している。
 われわれは安倍政権になって民主党政権時以上に公共事業関係費が増えた印象をもつかもしれないが実態はかくの如くである。
                          
財務省資料 平成28年12月「公共事業費 推移 2019」の画像検索結果
 
 アベノミクスの評価のポイントとなる名目GDPは伸び悩み、実質賃金は下降したままである。日本は衰退の道を歩みはじめている。
 緊縮財政で予算は限られる。公共事業関係費の落ち込みはほんの一例にすぎない。
 緊縮財政が日本の成長を阻害する。給与は上がらず、景気は低迷したまま。原因があるはずだ。
 参議院議員選挙は与党が消費税増税を選挙公約に掲げたにもかかわらず無風におわった。国民の目はいまだ前方に立ち込める暗雲に向けられていない。

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