リテラシーの作法

2018年8月27日月曜日

判官びいき

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 弱い立場の人への理屈抜きの同情は人類共通の感情であろう。 わが国ではそれが判官びいきとなってしばしば集団心理を形成することがある。  規律ある集団心理はややもすると規律を欠いた群集心理に変わることがあるからやっかいである。  フランスの社会心理学者ル・ボンは群集心理には 4...
2018年8月20日月曜日

ボランティア

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 先週山口県で行方不明になった2歳の男の子が3日ぶりに保護されたという明るいニュースが話題になった。  保護したのは大分県の78歳ボランティア尾畠春夫さん。男の子を手渡したとき母親のうれしそうな顔をみて涙が出たという。  尾畠さんはいう「何も求めないのが私は真のボランティアだ...
2018年8月13日月曜日

日本の核

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 戦後73年間平和裡に過した今どき、日本も核を持つべきだと日本人が言ったら総スカンを食らうだろう。  だがこれを外国人が言ったら反応はいささか異なるようだ。  フランスの歴史人口学者エマニュエル・トッド氏は雑誌記者のインタビューに応じ「日本は核を持つべきだ」と発言した。  ...
2018年8月6日月曜日

カントの哲学

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 普段はそうでもないが時代の転換点には俄然注目されるものがある。哲学もそういうものの一つであろう。  18世紀末から19世紀にかけて欧州は大きな転機を迎えていた。  プロイセン王国の哲学者カントはそうした転換点でドイツ観念論の議論を惹起し起爆剤的役割を果たした。  哲学門外...
2018年7月30日月曜日

AI時代の格差問題 8

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 汎用AIが開発されれば大量の失業者が街にあふれる。汎用AIは人間に代わって仕事するから人間は不要となる。  そういう時代がいずれ訪れると予想する人が欧米を中心に多く、わが国にも少なからずいる。  汎用AIが人の代替をするなど天地がひっくり返るような事件である。それがあたりま...
2018年7月23日月曜日

AI時代の格差問題 7

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 わが国のベーシックインカムに対する注目度は欧米に比べて遅れているがこの制度を推奨する研究者はいる。  井上智洋氏はその一人でベーシックインカムの優位性を説いている。  「BI(ベーシックインカム)を社会保障制度の一種として見た場合、それは『普遍主義的社会保障』として位置づ...
2018年7月16日月曜日

AI時代の格差問題 6

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 わが国はバブル崩壊からデフレとなり20年もの長きにわたり未だそこから脱却できないでいる。  デフレは経済的強者をさらに強くし弱者を一段と弱くする。当然の帰結としてわが国は格差社会になった。  今からおよそ20年前、小渕内閣の諮問に対し経済戦略会議は【日本経済再生への戦略】と...
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木下道也
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