調査会社エデルマン・インテリジェンスが2016年10月13日から11月16日にかけ28カ国で実施した国民の自国に対する信頼度調査で、日本は最下位であった。
プレスリリースでは具体的に他国と比較した内容について述べ結論として日本は将来に希望をもてない悲観大国であると断じている。
「日本の知識層における信頼度は回復しましたが、『自分と家族の経済的な見通しについて、5年後の状況が良くなっている』と答えた日本人回答者は、知識層31%、一般層17%で(グローバル平均:知識層62%、一般層:49%)、昨年に引き続き調査対象28カ国中最下位の結果となりました。
プレスリリースでは具体的に他国と比較した内容について述べ結論として日本は将来に希望をもてない悲観大国であると断じている。
「日本の知識層における信頼度は回復しましたが、『自分と家族の経済的な見通しについて、5年後の状況が良くなっている』と答えた日本人回答者は、知識層31%、一般層17%で(グローバル平均:知識層62%、一般層:49%)、昨年に引き続き調査対象28カ国中最下位の結果となりました。
さらには、『全体として、国は正しい方向に向かっている』と思っている日本人は全回答者の33%しかおらず(グローバル平均:50%)、英国(50%)や米国(51%)と比較しても、日本人はより将来に対して悲観的な国民であることが伺えます。
また、『子供たちは、私より良い人生を送れるだろう』と思っている日本人回答者は29%で、英国の43%、米国の58%と比較しても、またグローバル平均の55%と比較しても、日本人は将来に対して希望を抱いていない国民であり、引き続き「悲観大国」であることが明らかになりました。」
(エデルマン・ジャパン(株)2017年2月7日プレスリリース『日本は悲観大国を脱することができるのか?』)
この調査結果についてはエデルマン・ジャパン社長ロス・ローブリーもコメントしている。
「相対的に見ると、日本人は現在、他の諸外国に比べれば、そこまで社会システムに不信感を持っておらず、様々な社会問題に対しても、不安や恐れのレベルはそれほど高くないように思われます。
日本の知識層の自国に対する信頼度が大幅に上昇したのも、ブレグジットやトランプ現象に比べれば、日本は平和だと思った結果なのかもしれません。
しかし、日本における信頼の格差(注:知識層と一般層の格差)が調査史上初めて明らかになり、また、将来に対して最も不安を抱えているのは日本人であるという事実は受け止めなければなりません。」
また、『子供たちは、私より良い人生を送れるだろう』と思っている日本人回答者は29%で、英国の43%、米国の58%と比較しても、またグローバル平均の55%と比較しても、日本人は将来に対して希望を抱いていない国民であり、引き続き「悲観大国」であることが明らかになりました。」
(エデルマン・ジャパン(株)2017年2月7日プレスリリース『日本は悲観大国を脱することができるのか?』)
この調査結果についてはエデルマン・ジャパン社長ロス・ローブリーもコメントしている。
「相対的に見ると、日本人は現在、他の諸外国に比べれば、そこまで社会システムに不信感を持っておらず、様々な社会問題に対しても、不安や恐れのレベルはそれほど高くないように思われます。
日本の知識層の自国に対する信頼度が大幅に上昇したのも、ブレグジットやトランプ現象に比べれば、日本は平和だと思った結果なのかもしれません。
しかし、日本における信頼の格差(注:知識層と一般層の格差)が調査史上初めて明らかになり、また、将来に対して最も不安を抱えているのは日本人であるという事実は受け止めなければなりません。」
日本人は悲観的である。悲観論が好きとも言われる。日本に生活の拠点を移してから約30年経つというドイツ人エコノミストのイェスパー・コール氏は自著『本当は世界がうらやむ最強の日本経済』で、「日本の文化や生活スタイルにだいぶ馴染んだつもりです。ただ、いまでも理解しがたいことが一つあります。日本人はどうしてこんなに悲観論がすきなのか!」と不思議がっている。
日本人は貯蓄好き、保険好きともいわれる。これは将来に対し不安を抱いているからだろう。ラテン系の人たちのように楽観的でないことはたしかだ。
悲観主義は日本の文化なのかもしれない。日本人は自分や家族あるいは身内については自慢しないし、そういうことははしたないことだと教わっている。
自慢する人がたまにいてもそういう人はなんとなく違和感をもたれる。
ものごとを悲観的に話すほうが知的と受けとられる。テレビのコメンテータは深刻な面持ちで悲観論を展開すれば高額なギャラを受け取ることが出来る。その背景に視聴者の悲観論好きがあるからである。
なぜ日本人はこうまで悲観的なのか、一度立ち止まって考えてみたい。
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