韓国は何かと日本の歴史認識を問題にする。戦後50周年当時の村山首相は、いわゆる『村山談話』で先の大戦について『痛切な反省の意と心からのお詫びの気持ち』を表明し、その後の歴代内閣はこれを踏襲しているにも拘らず反省がたりないと繰り返し非難する。
かく非難する韓国自身の歴史認識とはいかなるものか。
東洋史学者の宮脇淳子氏は古代朝鮮から李氏朝鮮までを題材とした韓流時代劇7本を検証しその内容と史実の違いを指摘し、これに基づいた韓国の歴史観を述べている。
① 朝鮮史は史料が乏しいため韓流時代劇の多くは脚本家の創作であり史実とは異なる。
だが韓流時代劇は人気があり韓国人はこれを史実と勘違いしてしまう。史実と大きく離れていない日本の歴史ドラマとは比較にもならない。
② 韓国は今も昔もシナを仰ぎ見る事大主義と小中華主義で一貫している。
このため自らをシナに次ぐNo2と位置づけ日本をはじめ他の周辺国を下位と見る。
③ 韓国はシナの儒教を体現している。
儒教思想は手足を使う仕事を蔑み頭を使うことのみが尊ばれる。
このため武よりは文、技術よりは朱子学等の理論の学問優先。特権階級の両班でも武班は文班より下位に位置する。
かかる理由で兵士や技術者が尊ばれないため戦争になれば敗北につぐ敗北、産業もいつまでも育たない。
④ 韓国人の歴史認識は上の①~③をベースとする。
このベースから外れるものは、真実がどうであれ認められない。歴史の真実よりも自らの都合と利益が優先され、この目的のためには史実は当然のごとく歪曲される。
宮脇氏は韓流時代劇から得た教訓を諦めの気持ちで総括して言う。
「いい加減に日本は、中国や韓国に対する過剰な気兼ねは捨て去るべきです。
『日中友好』や『日韓友好』といったお題目も結構ですが、ハッキリ言って、こちらが譲歩すれば中国や韓国と友好が築けると思うのは大きな勘違いです。
特に歴史問題で妥協してきたことが最悪の結果を招いています。
中国人や韓国人にとっての『歴史』は、『今の自分たちに都合がいいように書き換え可能の過去』という意味しか持たないので、日本人がいくら真実を追究し証拠を出しても、それを取り入れる気持ちなど全くありません。
日本人から見てウソとしか思えなくても、彼らが考える歴史というのはそういうものなので、彼らと団結できるわけがないのです。
無理にそれを進めようとすれば、明治の福澤諭吉の時代に逆戻りです。
つまり、相手のことを慮って一所懸命尽くした挙句に愛想尽かして、『もういいよ。脱亜だ』ということになったわけでしょう。」
(宮脇淳子著扶桑社『韓流時代劇と朝鮮史の真実』)
これでは日韓の歴史認識に歩み寄り妥協する余地などない。なぜこうなるのか。その背景がある筈だ。
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